フランスワイン🇫🇷①

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みなさんこんにちは。

以前にイタリアワイン🇮🇹の葡萄品種についてテーマにしたのですが、今回はビストロらしくフランスワインの葡萄品種🍇について掘り下げてみます。

まずフランスワインの葡萄品種を考察するにあたり、産地の個性と多様性を簡単に知る必要があります。

MAPの通り、2大産地として知られる南西部のボルドー地方と中東部のブルゴーニュ地方は歴史も古く、上質な高級ワインを製造している名産地です。

北部には、ドイツとスイスの国境に近いアルザス地方や国内最長の河川であるロワール川流域に広がるロワール地方、パリの北東に位置し、シャンパンの産地として有名なシャンパーニュ地方などが広がっています。

ブルゴーニュ地方以南、比較的温暖な南フランスにも名産地があり、リヨンの南に位置し、ローヌ川に沿ってブドウ畑が広がるコート・デュ・ローヌ地方、南東部の地中海に面し、マルセイユからニースまでの一帯を占めるプロヴァンス地方、マルセイユから西、スペインの国境に近い南部のラングドック・ルーション地方などがその例です。

では、早速ですが、フランスで造られる葡萄品種について考察していきます🇫🇷

1.ピノ・ノワール

ブルゴーニュ地方を代表する黒ブドウです🍇

粒は大きめで皮が比較的薄く、病気にかかりやすいため栽培が難しいといわれています。繊細なため、ブドウが一気に熟す暑い産地よりも冷涼な気候が適していて、発祥の地であるブルゴーニュを中心に、ロワール川中流やシャンパーニュ、アルザス地方などで造られています。

ほかの品種とブレンドして造られることが少ない単一品種で、かの有名な『ロマネ・コンティ』はまさにピノ・ノワールなんですね🍷

比較的タンニンが少なく軽やかで、明るいルビー色をした口当たりのなめらかなワインになります。

2.カベルネ・ソーヴィニヨン

ボルドー地方を原産地とする赤ワイン用の品種で、小粒で皮が厚く、種が大きいのが特徴です🍇

温度変化や病害に対する適応力が高いため、世界でもっとも栽培される国際品種として知られ、地域によって個性を出しやすいのも魅力のひとつ。基本的には比較的温暖で水はけのいい場所が栽培適地といわれていて、ほかの品種とブレンドされることも多くあります。

香りはカシスやブルーベリーなどに近く、深みのある濃い色合いでタンニンも多いため重厚な味わいのワインに仕上がります。

フランスではボルドー地方の左岸地区が有名で、南部やロワール川流域でも造られ、長期熟成タイプのワインがメジャーです‼︎

3.カベルネ・フラン

カベルネ・ソーヴィニョンやメルロー、カルメネールなどの交配親で、ボルドー地方が原産地と考えられています。主要産地は、ボルドーやロワール地方です。

カベルネ・ソーヴィニヨンに比べると、タンニンが少なく、木いちごやさくらんぼを思わせるエレガントなアロマ、ほどよい渋みのまろやかな味わいです。

ボルドー右岸ではメルローと、左岸ではカベルネ・ソーヴィニョンとブレンドされることも多い名脇役の黒ブドウ品種で、軽やかな口当たりとエレガントな香りをもたらします。北西部のロワール地方ではカベルネ・フランを主役にした赤ワインも生産されています。

4.メルロー

ボルドー地方を原産地とし、粒の大きさは中程度、房が大きいのが特徴の品種です🍇水分の多い土壌を好み、樹木が強く早熟で、温暖な地域はもちろん冷涼な環境でも造ることができるため、世界中で広く栽培されています。

フランスではボルドー地方の右岸地区ポムロールやサン・テミリオンが有名ですが、南部のラングドック・ルーションでも造られるようになりました。

糖分が上がりやすいため濃厚な果実味があり、渋みの強いカベルネ・ソーヴィニヨンとブレンドされることも。ワインの香りはレッドチェリーやプラム、プルーンに近く、ほどよい渋みとコク、やわらかな舌触りを楽しめますよ😋

5.シラー

コート・デュ・ローヌ地方の北部を原産地とする品種で、粒は小さめで皮が厚く、紫に近い濃い色合いが特徴。温暖な気候を好み、長期熟成型で発芽は遅め、樹勢が強く病害に対する適応力があります。個性の強いブドウで、世界中のワイン生産国で栽培面積が増えています。

フランスでは主に南東部のローヌ地方を中心に、地中海性気候のプロヴァンスやラングドック・ルーションでも親しまれ、ローヌではブレンドしたものよりも単一品種のワインが多く造られています。

黒コショウやチョコレートを思わせるスパイシーな香りが魅力で、豊かな渋みとジューシーな果実味の両方を兼ね備えた力強いワインに仕上がります。

6.ガメイ

ブルゴーニュ地方南端のボジョレー地区で多く栽培されている赤ワイン用のブドウ品種で、正式な名称はガメイ・ノワールと言います。

ボジョレー・ヌーヴォーはこのガメイで造られたワインですね🍷

最大の産地はフランスのブルゴーニュ地方ボジョレー地区です。その他、ロワール地方のトゥーレーヌ地区、またスイスではフランス国境に近いヴァレー州などフランス語圏のワイン産地で栽培されています

一般的にはフレッシュでフルーティーという言葉がぴったりの赤ワインです🍷

イチゴやラズベリーの甘酸っぱい果実やスミレのような花の香りがし、アルコール度数がやや低めのライトなボディで、酸味が程良く効いたカジュアルなワインに仕上がります。

しかしながら、クリュ・デュ・ボジョレーのようなガメイの上級ワインは色合いも深いルビー色で、ベリー系の香りの他にもとても複雑なニュアンスが感じられます。また、飲み口は非常に滑らかですがヌーヴォーにはないタンニンもあるんですよ🤔

7.ピノ・ムニエ

フランスのシャンパーニュ地方で主に栽培されている赤ワイン用ブドウ品種で、ピノ・ノワールの変異種とされています。シャンパンに用いられることが認められている3品種のひとつです🍾

しなやかでフルーティなワインができ、熟成が早く、アサンブラージュによってワインに丸みを与えます。

8.グロロー

フランスのトゥールの地域が原産地です。

公表されている遺伝子分析によると、グーエ・ブランの子孫で、赤に変化したということです。 グロローという名前は、古いフランス語でからすを意味する「グロル」という言葉に由来し、果実の色を示しているそうです。

軽く、あまり色は濃くなく、アルコールもあまり強くないワインを生み出します。生き生きとした感じが特徴で、繊細でフルーティーな赤ワインやロゼ、スパークリングワインの醸造に特に使われます。

9.マルベック

フランスの南西地方が原産の黒葡萄🍇

フランスではマルベックはコットとも呼ばれ、特に原産地であるフランスの南西地方のカオールではオーセロワという名前で呼ばれており、ブラックワインと言われるほど色が濃く特徴的で、果実味豊かで力強い味わいのワインを生み出してきました。

ボルドー地方ではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロが主体となったワインの補助品種としてマルベックが用いられております。

10.タナ

フランス南西地方の固有品種で、マディランで栽培されている葡萄品種🍇

通常ピレネー山脈に近いフランスのバスク・ピレネー地方で栽培されています。この品種は丈夫で収量も多い。この品種から造られるワインは、タンニンが強いことで知られ、他の品種と混ぜてバランスをよくすることが多いですね。

非常に色が濃く、アルコール度も高めのコクのあるワインとなり長期熟成向きな赤ワインになります🍷