Bonjour‼︎
今週は天気が崩れ、久しぶりに雨模様となりそうです。恵みの雨となれば幸いですが、雷にも要注意との事です。
さて、引き続きブルゴーニュの生産者紹介をしていきますね😊
先日、お客様との話でも出てきた王者の風格アルマン・ルソーについて紹介したいと思います!ナポレオンが愛したジュヴレ・シャンベルタン。その優雅なワインを甦らせ、ドメーヌ・ワインの礎を築いたのがアルマン・ルソーです。
ブルゴーニュで最も偉大なドメーヌのひとつ、アルマン・ルソー。このルソー抜きにジュヴレ・シャンベルタンを語ることはできません。18世紀初頭のブルゴーニュでは、心無いネゴシアンによって不正なブレンドが横行していました。1930年代、商慣習上タブー視されていた元詰めをアルマン・ルソー氏がダンジェルヴィル、グージュ、グリヴォらと組織を結成して1915年に実現、ネゴシアンに樽で売るのをいち早くやめてブルゴーニュワインの品質向上に大きく貢献しました。2代目のシャルル氏は、1959年当時には6haだった所有畑を14haにまで拡大。今日、アルマンの孫にあたるエリックが畑とセラーを取り仕切っています。
所有面積の半分以上の8haをグラン・クリュが占めるという素晴らしさ。村名畑はわずか3haです。ジュヴレ・シャンベルタン村に9つあるグラン・クリュのうち、6つがここに揃い、しかも、プルミエ・クリュであるクロ・サン・ジャックまでも所有しているのです。その豪華な顔ぶれは、他にはありません。
しかし、その華やかさとは裏腹に、畑仕事はいたって地道で丁寧。「ワインの8割はブドウで決まる」という信念のもと、徹底的なその品質へのこだわりは、土台となる畑作りで支えられていると言っても過言ではありません。
ブドウの出来が良ければ、1級だろうが特級だろうが関係ない、と格付けは気にしません。よくできたブドウにしっかり向き合って、手間をかけるだけ…というシンプルさ。
常識にとらわれない創設者の生き方が、そのままブドウ造りにも表れています。 ここでは、格付けが1級のワインでも、その出来が良ければ特級よりも丁寧に扱われる、というわけです🤔
アルマン・ルソーのブドウ栽培は非常に細やかです。各畑の平均樹齢を揃えるため、定期的に植え替えを行っているというから、驚きです。そして、除草剤や殺虫剤は使用せず、土壌本来の力に任せるため、20年前から肥料も与えていないといいます。
また、収穫が他の生産者よりも早めに行われることも特徴といえるでしょう。ブドウの完熟を嫌うエリック氏は、その熟成と香りと味わいが、もっともよい時期に収穫するのです。
醸造は昔ながらの工程で行われています。90%除梗されたブドウは、15度まで温度を下げ発酵に入ります。発酵の最高温度は30~35度、色素と渋みを出す「醸し」は18~20日かけて行われます。その後に樽に移され、熟成に入るのです。
新樽での熟成を好むブルゴーニュにおいては珍しく、アルマン・ルソーは新樽の使用をあまり好みません。
「各畑独自のテロワールは、土壌が与えてくれるもの。人間が “目指して”造りだすものではありません。」 この言葉に、アルマン・ルソーの魂が込められていますね‼︎
アルマン・ルソーのワインはシルクのように滑らかでエレガント。 かの辛口評論家;ロバート・パーカーをうならせたその評価は、「借金地獄に陥るまで、アルマン・ルソーを買い続ける!」という最大級のものでした。彼の言葉は、このドメーヌに対する何よりもの賛辞です。
その他、フランスでもっとも権威あるワインの評価本「メイユール・ヴァン・ド・フランス」では、最高の三ツ星評価に昇格し、この評価によって、アルマン・ルソーのワインは手に入りにくいレアワインとなってしまいました。
華やかな香りから、心地いい酸味、力強い濃厚さ、など、ピノ・ノワールの魅力を存分に味わえるワインたち。その個性の違いを、ぜひ飲み比べてみたいものです😣