Bonjour‼︎
ナパ・ヴァレーAVAについて掘り下げるのも、コレで最終回となります!
皆さんの好みのサブ・リジョーナルは見つかりましたか。
さて、残り4つについてまとめてみます。

12.セント・ヘレナ
西側の山に守られて霧や涼風の影響が薄れるため温暖。ヴァレーの北部は細く狭まり山腹斜面からの熱の照り返しがある。真夏の最高気温は35~37℃に達することが多い。
南と西の境界は小石や粘土の多い堆積土が主で、肥沃度は低く保水力は並。北と東へ行くほど火山性の土壌が多くなり、表土は深くなり肥沃度が増す。
カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルローは、深みのある熟した果実はジャムを思わせることが多い。しっかりとしたタンニンの構成と酸味はセラーでの長期保管に適している。カシスとブラックフルーツの香り。
シラーは、果肉を思わせる凝縮感。しなやかでやや土っぽさを感じる。
ジンファンデルは、ブラックベリーの風味が強く構成がすばらしい。
ソーヴィニヨン・ブランは、フレッシュで早熟。パッションフルーツやレモンの風味。切れ味がありフレッシュでも「青臭さ」がないんですねー🤔
比較的生産量の多いワイナリーが位置するAVA。
ダックホーンやベリンジャーなど多彩な品種を生産しているワイナリーが代表的な存在です!
14.スタッグス・リープ・ディストリクト
適度に温暖で、午後に海から吹く風が、スタッグス・リープの岩肌の放射熱や、周囲の山腹斜面の照り返しによって温められた空気を冷ますエアコンの役割を果たす。真夏の最高気温は37.7 ℃に達することもあるが、通常は34~36℃。
平坦地は火山性で小石の混ざったローム土。山腹斜面は岩が多い。堅い粘土の岩盤があるため肥沃度は低~普通。
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローは、ベルベットのような華やかな感触に、上質なチェリーの香りと赤いベリー系の風味が柔らかなタンニンに支えられている。
ソーヴィニヨン・ブランは、まろやかで熟した果実。すばらしい柑橘系とリンゴの風味。
内陸のAVAに比べてエレガントなワインが生み出される特徴があり、クロ・デュ・ヴァルやジェイファーが代表的な生産者で、いずれもパリスの審判で有名ですね😊
そして忘れてはいけないのが、地名を冠しているワイナリー、スタッグス・リープ・ワイン・セラーズの所在地としても有名なエリア。1976年に行われたパリ・テイスティングにおいて、フランスのムートン・ロートシルトやオー・ブリオン等を差し置いて、赤ワイン部門で第1位に輝いたワイナリーです。
15.ワイルド・ホース・ヴァレー
高い海抜と近接するサンパブロ湾の影響により、ナパヴァレーの栽培地域の中で最も気温が低い。カーネロスを通過した空気の温度は、ワイルド・ホース・ヴァレーに上がってくるまでにさらに5℃下がる。
火山性。玄武岩が多く、表土の浅い赤土に覆われる。保水力が乏しいために灌漑は必須。
ピノ・ノワールは明るいベリーやチェリー系の果実。素晴らしい酸味。
シャルドネは、引き締まったスタイルで花や洋ナシ、ミネラルのニュアンスがある。美しい酸味が得られる。
16.ヨーントヴィル
温暖で、海からの涼しい風と霧の影響で夏の午前中は涼しく、午後はサンパブロ湾から吹く強い風によりヴァレーの北部と比べると過ごしやすい。真夏の最高温度は33℃まで上がることもあるが、夜間との気温差は大きく13℃もの開きがある。
主に小石の混ざった粘土質ローム土。堆積土であるが、石の混ざった沖積土は肥沃度もほどほどにある。
カベルネ・ソーヴィニヨン、メルローは、ヨントヴィルは、熟した果実とスミレのアロマが印象的なカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローで知られる。リッチなワインであるが、しなやかな風味としっかりとしたタンニンを備える。
生み出されるワインは、スミレのようなアロマが特徴の、エレガントで優雅な味わいで、ドミナスが代表的ですねー!
もっと細かく生産者も紹介したかったのですが、長くなりそうなので別の機会にでもしときます!
どちらの国の銘醸ワインでも、生産者とセットで覚える事でより深淵なる世界を感じる事が出来ると思いますよ🍷
また機会があれば、銘醸地について掘り下げていきます!
ありがとうございました🙇♂️