今さら聞けないナパ・ヴァレー🇺🇸③

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Bonjour‼︎

いよいよナパAVAのサブ・リージョン考察について後半となります。

意外と違いがハッキリしているので、より自分好みの味わいを探すキッカケになればと思います。

9.オーク・ノール・ディストリクト・オブ・ ナパ・ヴァレー

温暖から冷涼。海風と霧が昼前まで残ることもある。夕方前に風が吹くことが多いため、ヴァレーの北部よりやや涼しい。真夏の最高気温は 33℃まで上がることもあるが、夜には10℃前後まで下がる。

ドライ・クリークにより形成されたナパヴァレー最大の扇状地がこの地区の最も大きな特徴で、栽培品種はメルロー、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングと多様ですねー!

2004年にAVA認定を受けた比較的新しい産地ですね!

黒葡萄は、やや涼しい気候下で成育期間が長いことの恩恵を受けるが、収穫量は他の地区よりも少なく、ボルドースタイルの赤ワインによく見られるカシス、タバコ、スパイスが感じられ、エレガントなスタイルといわれます。

シャルドネは、切れがよくミネラル感があり、リンゴの印象が美しく、上品な酸とトロピカルな果実を感じます。

10.オークヴィル

温暖で、真夏の気温はよく34~35.5℃まで上がる。夜間と早朝に発生する霧の影響を強く受け、酸味のしっかりした果実ができる。オークヴィル地区の東側は午後の暖かい日差しを浴びる。

西側は小石の混ざった堆積ローム土で東へ行くほど火山性の重い土へと変わる。肥沃度は低~普通。表土はかなりの深さがあり保水力は平均的。

カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルローは、熟したカシスやミントの風味が出る。しっかりとした構成とリッチな味わいは、豊かな果実味によって和らげられる。

ソーヴィニヨン・ブランは、フルボディでふくよかになります。

オーパスワン、スクリーミング・イーグル、ハーラン・エステート、ダラ・ヴァレなどカルトワインといわれる希少ワイン生産者がひしめき合ってます‼︎

11.ラザフォード

適度に温暖。若干朝霧の影響を受ける。西側の堆積段丘は夕方の西日があまり当たらず、さらに午後に海から流れ込む海風のためにやや涼しい。(オークヴィルやスタッグス・リープ地区よりは平均的に暖かい。)夏の最高気温は通常 34~35.5℃で、夜間との気温差が激しい。

西側の堆積段丘は小石や砂の多い堆積土と沖積土。保水力があり肥沃度は普通。東側は火山性土壌が多く、表土は適度に深くてより肥沃。

カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、ジンファンデルは、かなり凝縮されたチェリー、ミネラル、土を思わせるアロマ。

豊かな風味は熟したカシスが感じられしっかりした骨格にしなやかなタンニンが特徴。長期熟成型のワイン。ソーヴィニヨン・ブランの栽培も行われている。

代表生産者は、イングルヌック(コッポラ)とナパカベの王者ケイマス・ヴィンヤーズがあります‼︎

12.スプリング・マウンテン・ディストリクト

海抜や方角により冷涼から温暖。ほとんどの畑は降霧線より高い場所に位置し、谷床平地に比べると夜は暖かく日中は涼しい。真夏の最高気温は通常29℃に達する。

主に堆積土で風化した砂岩・シェール(頁岩)、ローム土に覆われ、砕けやすい土質。水はけは極めて良く肥沃度は低い。

カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、ジンファンデルなど赤ワイン品種は、パワーに溢れしっかりとした構成。

ブラックベリーやカシスの風味が出やすくタンニンも豊か。すばらしい酸が得られるため熟成のポテンシャルを持つ。

シャルドネは、谷床平地のワインほどフルーティではないが、むしろ柑橘系やストーンフルーツ(プラムなど大きな種のある果物)のニュアンスがあり骨格のしっかりとしたワインが多い。

ここにきて、オークヴィルとラザフォードをご紹介できました。

当店の中では。割と取り扱いの多いナパAVAのサブ・リージョンですね!

生産者による差はあれど、畑のポテンシャルは間違いないかなと思います。特に赤ワインは、初見の方が想像している一般的なナパワインの味わいに限りなく近いのではないでしょうか🤔