Bonjour‼︎
ブルゴーニュワインについて、先ずは2大産地についてまとめてみましたが、いかがでしょう?
聞きなれない銘醸地や紛らわしいところもあるかと思いますが、参考になればと思います😊
さて、今回はニュイやボーヌのワインが高騰しているが故に、最近注目されつつある地域について掘り下げてみます!

◆コート・シャロネーズ
コート・シャロネーズはコート・ド・ボーヌ南部に続くワイン産地で、ドゥーヌ渓谷とグローヌ渓谷の間に南に向かって広がっています。
行政上はブルゴーニュ地域圏ソーヌ・エ・ロワール県に位置していて、山梨県と2000年に姉妹都市提携を結んでいるそうです。
ブルゴーニュ・ワインと言えば、コート・ドール又はシャブリ地区のワインをイメージしますが、コート・シャロネーズもブドウ畑が全域に広がっており、お求めやすい価格帯でも優れたワインが生産されています。
ブーズロン以外ではプルミエクリュまであり、コスパに優れた赤・白ワインを生んでいます。グラン・クリュはありません。
1.ブーズロン Bouzeron
ブーズロンは、シャロネーズ地区最北に位置する村名AOCで、アリゴテ種から造られる白ワインとしては唯一の村名AOCです!
ブーズロンはアリゴテ種ながらポテンシャルがあり、若いうちはミネラル感に富んだ味わいを特徴としますが、熟成させるとフィネスと優雅な風味を持ったワインへ成長します。
2.リュリー Rully
リュリーはソーヌ・エ・ロワール/Saône-et-Loire県北端のシャニー/Chagny、リュリー/Rullyの2つの村がアペラシオンです。
シャロネーズ地区では特に高級なワインを産するエリアとして、英国ロンドンで人気を博しました。
AOCクレマン・ド・ブルゴーニュの産地としても名高く、19世紀初めにブルゴーニュ地方で初めてシャンパーニュ方式で造られた発泡性ワインが生まれた土地と言われています。
白ワインは、緑を帯びた美しい黄金色で、フレッシュかつフルーティーでまろやかな味わいで余韻も長いのが特徴です。
赤ワインは、黒・赤果実などの風味の他に胡椒のニュアンスも表れます。フルーティーながら程よいタンニンの華やかな味わいです。
3.メルキュレ Mercurey
メルキュレ/Mercurey村とサン・マルタン・スー・モンテギュ/Saint Martin sous Montaigu村の2つの村がアペラシオンです。
ジヴリ/Givryと共にコート・シャロネーズを代表する銘醸地であり、生産量も一番多く、栽培面積も一番大きいです。
そのためフランス国内だけではなく、国際的にも高い知名度を誇っています。
他のシャロネーズに比べても力強いワインが多く、特にプルミエ・クリュの良質のワインはコート・ド・ボーヌ地区の特級品と同等レベルの高い評価を得ています。
以前は白ワインの醸造にあまり関心を持っていない生産者が多かったですが、近年は白ワインの消費が増えている傾向を受けて樽発酵を行うなど白ワインの品質が向上しています。シャルドネは比較的斜面上部の表土が薄い場所で栽培されています。
4.ジヴリ Givry
行政上はブルゴーニュ地域圏ソーヌ・エ・ロワール県/Saône-et-Loireにあるジヴリ/Givry、ポンセィ/Poncey、コルティアンブル/Cortiambles、リュシリィ/Russilly、ドラシー・ル・フォール/Dracy le Fort、ジャンブル/Jamblesの6つの村があります。
ブルボン王朝でアンリ4世が愛飲したことで知られる歴史のある生産地。丸みのある優しい味わい。
ピノノワールは、紫がかった鮮やかな赤色。又は少し青がかった赤色が特徴です。香りは、スミレ、イチゴ、ブラックベリーを連想させ、甘草や時にはスパイス(クローブ)を感じさせます。若い間はタンニンがシャープですが、3年から5年熟成すると、しなやかでふっくらとしてきます。
シャルドネは、明るい黄金色できれいで生き生きしています。味わいは、繊細でかつバランスが良く長い余韻が心地よいのが特徴です。
5.モンタニー Montagny
ビュクシー/Buxy、モンターニュ・レ・ビュクシー/Montagne les Buxy、ジュリー・レ・ビュクシー/Jully les Buxy、サン・ヴァルラン/Saint Vallerinの4つの村がアペラシオンです。モンタニィ自体は人口200人ほどの小さな村です。
最大のPremiere Crus面積を誇る白の産地。
シャブリと同じ特徴のキンメリジャン土壌もありるそうで、白ワインのみを造ります!
ワインは黄金色のものもあればわずかに緑がかったものまで幅広くあり、所謂シャルドネの外観。
香りはアカシアや野バラ、スミレと言った花の香りやレモングラスや火打石を感じることもあります。また完熟したものは白桃や洋梨のニュアンスもあり、熟成すると蜂蜜やヘーゼルナッツを思わせる香りも感じられます。
味わいはふくらみのある果実味と柔らかい酸味のバランスの取れた味わいで熟成させなくても楽しめるワインも多くあります。ワインによってはキンメリジャン土壌特有のクリスピーな味わいのものもあります。
村名アペラシオン以外にはこの地域全域をカヴァーする地区アペラシオンであるブルゴーニュ・コート・シャロネーズがあります。
全域をカヴァーすると言いましたが、実際に造られているところはブーズロンの西、クーショワ地区で造られているワインがこのアペラシオンを使っています。赤とロゼはピノ・ノワール、白はシャルドネから早飲みのワインが造られています。
以上がコート・シャロネーズのAOCです!
コート・シャロネーズでは、ブルゴーニュの主要品種であるシャルドネとピノ・ノワールの他に、土壌や地中海性気候の影響も受ける事からアリゴテとガメイが造られています。
フレッシュかつフルーティーな辛口の赤、白、ロゼワインが主流で、5年程の熟成に耐える早飲みのワインが多いですが、10年以上の熟成に耐えるスケール感のある堅牢なワインも造られており変化に富んでいます。
プルミエ・クリュもコート・ドールに比べて多くはありませんが、良心的な価格でかつ高品質なワインが造られているのでオススメですね😋