みなさんこんにちは。
豚のもも肉を塩漬けし、熟成してつくられる生ハム。最近であれば当たり前の食材ですが、生ハムを買うときに、原料がどんな豚で何ヶ月熟成させているかなんて気にした事はないと思います。
今回は生ハムについて掘り下げてみようと思います。

世界三大生ハムはご存知でしょうか?
イタリアの「プロシュット・ディ・パルマ」、スペインの「ハモン・セラーノ」、あと1つ中国の金華豚を使用した「金華火腿」といわれてます。
ちなみに金華火腿は日本では金華ハムともよばれており、元来の食文化的に炒めたりして料理の味出し的な使い方が一般的です。
最近でこそ西洋のように、オードブルとして生食する事も多くなってきたようですが、今回はよく生ハムと言えばということで、イタリア🇮🇹とスペイン🇪🇸産の生ハムについて違いを掘り下げます!
まずは、イタリア産の生ハムについて
イタリア産生ハムはプロシュートと呼ばれます。ただ、イタリアでプロシュートといえば加工肉の総称を意味するので、正式には、プロシュット・クルードと言うそうです🤔
生産量の半分以上はエミリア=ロマーニャ州パルマ産で、白豚を使用し、パルマ地方の気候を活かして長期乾燥、熟成させることにより、余分な水分と油分が抜け芳香な風味でまろやかに仕上げています!
中でも、世界三大生ハムのプロシュット・ディ・パルマは、肉を塩漬けした後、1年~2年という長い時間をかけて乾燥、熟成させています。
ちなみに、たとえ指定された地域内で生産された生ハムでも、パルマハム協会が定めた厳しい条件に満たない生ハムには正式な認定マークであるパルマの王冠は与えられず、プロシュット・ディ・パルマの名を名乗ることができないのはもちろん、原産地呼称制度であるD.O.Pも与えられないそうです‼︎
一般的にイタリアのプロシュートは、皮付きのままの状態で塩漬けし、熟成させているので、塩分が低く甘みがあるので、パンとの相性が抜群といわれていますね。
続いて、スペインの生ハムは
代表的なものに、ハモン・セラーノやハモン・イベリコがありますね!
ハモン・セラーノは、スペインの山岳地帯で作られ山のハムと言われています。
こちらは黒豚ではなく白豚を使用し、寒冷な気候を利用して1年以上じっくりと熟成させることで、独特の風味を生みだします。
ハモンセラーノのおもな産地であるスペインの山沿いでも、特にトレベレスとテルエルで作られたものは「ハモン・デ・テルエル」「ハモン・デ・トレベレス」と呼ばれます。これらの銘柄は、ハモンセラーノのなかでも一級品とされているそうです。
テルエル産のハモンセラーノは原産地呼称制度認定を、トレベレス産はEU地理的表示保護指定の認可をそれぞれ受けています。つまり、それらを名乗るにふさわしい高品質が保証されているということですね。
また、イベリコ豚を原料にしたハモン・イベリコも代表的なスペイン産生ハムです!
生産数はハモン・セラーノより少なく、イベリコ豚の飼育にも手間がかけられ、出荷されるまでの熟成期間も長いため、非常に高価な生ハムです。
ハモンセラーノはおもに白豚の後ろ脚を使用していますが、ハモンイベリコはイベリコ豚の後ろ脚を使用します。まず原材料となる豚肉の種類が、大きな違いとなっているんですね。
ハモンセラーノの原料になる白豚は、基本的に豚舎で育てられる豚です。その一方、ハモンイベリコの原料となる豚はおもに放牧豚です。イベリコ豚は放牧によって育てられ、ドングリなどをエサとすることも多いため、肉自体に濃厚なコクと甘みがある点が特徴といわれています!
スペイン産の生ハムはイタリア産と違って、皮を剥いで脂の状態で塩漬けし、熟成させているため塩分が強いので、生のままオードブルやサラダ、果物(生ハムメロン)に使用されています。
生ハムは生産国や産地・製法などによって、味や食感といった特徴がそれぞれ異なる奥の深い食材です。
一言に生ハムと言えど…ご自身の味覚や食べ方にぴったりのこだわりの一品を見つけるのも楽しいかもしれませんね😋