みなさんこんにちは。
まもなくコロナ禍2年目のGWを迎えようとしています。週間天気を見る限り、雨模様で天候が不安定な予報なのが気がかりですね…
せめて桜くらいは目におさめておきたいものです🌸
さて、前回はフランスのAOPについて考察しましたが、今度はさらに掘り下げてまずボルドーの格付けについてまとめてみます‼︎

ボルドー地方の場合は、ワインを生産するシャトーごとに格付けされます。
この格付けがおこなわれたのは、フランスワイン法が制定されるより80年も前の1855年、パリ万国博覧会にボルドーワインを出品するために、ナポレオン3世の命令によりボルドー市商工会議所によって制定され発表されました。
メドック地区には約500のシャトーがありますが、そのうち61のシャトー(シャトー・オー・ブリオンのみグラーヴ地区)のみに1級から5級の格付けがされており、その下にはクリュ・ブルジョワ級があります。
◆1級
シャトー・ラフィット・ロートシルト(ポイヤック)
シャトー・ラトゥール(ポイヤック)
シャトー・マルゴー(マルゴー)
シャトー・ムートン・ロートシルト(ポイヤック)
シャトー・オー・ブリオン(ペサック・レオニャン)
ちなみに、シャトー・ムートンは1855年当時2級に格付けされていましたが、
1973年に1級に昇格しました。
◆2級
シャトー・ローザン・セグラ(マルゴー)
シャトー・ローザン・ガシー(マルゴー)
シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ(サン・ジュリアン)
シャトー・レオヴィル・ポワフェレ(サン・ジュリアン)
シャトー・レオヴィル・バルトン(サン・ジュリアン)
シャトー・デュルフォール・ヴィヴァン(マルゴー)
シャトー・グリュオー・ラローズ (サン・ジュリアン)
シャトー・ラスコンブ(マルゴー)
シャトー・ブラーヌ・カントナック(カントナック マルゴー)
シャトー・ピション・ロングヴィル・バロン(ポイヤック)
シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド(ポイヤック)
シャトー・デュクリュ・ボーカイユ(サン・ジュリアン)
シャトー・コス・デストゥルネル(サン・テステフ)
シャトー・モンローズ(サン・テステフ)
3級はそれぞれ14シャトー、4級は10シャトー、5級は18シャトーとなっています。
格付けとしては、2級以下であっても実際の等級よりも高い評価を得る『スーパー・セカンド』と呼ばれるシャトーもあるんです🍷

ボルドー右岸サン・テミリオン地区の格付けは、1855年のパリ万国博覧会を機に制定されたにボルドー左岸のメドック(およびグラーブ)の格付けの約100年後の1954年に法定されました。
サン・テミリオンの格付けの最も大きな特徴は10年ごとに見直しが行われることですね‼︎
メドックの格付けが150年以上経った今でも一部の例外を除いてほとんど変わっていないのに対し、サン・テミリオンの格付けはこれまでに1969年、1986年、1996年、2006年、2012年の6回にわたって改訂されました。
格付けは、第一特別級のプルミエ・グラン・クリュ・クラッセと、特別級のグラン・クリュ・クラッセからなりますが、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセは上級のAと下級のBに分かれるため、ややこしいですが実際には3階級となりますね。
◆プルミエ・グラン・クリュ・クラッセA
サン・テミリオンの格付けで、トップに君臨するプルミエ・グラン・クリュ・クラッセAは4シャトー のみです。
シャトー・オーゾンヌ
シャトー・シュヴァル・ブラン
シャトー・アンジェリュス(2012年から)
シャトー・パヴィ(2012年から)
◆プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB
虎視眈々と昇格を狙うクラスとでも言っても過言ではないかもしれませんよ!
シャトー・ボーセジュール
シャトー・ボーセジュール・ペコ
シャトー・べレール・モナンジュ
シャトー・カノン
シャトー・カノン・ラ・ガフリエール
シャトー・フィジャック
クロ・フルテ
シャトー・ラ・ガフリエール
シャトー・ラルシ・デュカス
シャトー・ラ・モンドット
シャトー・パヴィ・マカン
シャトー・トロロン・モンド
シャトー・トロットヴィエイユ
シャトー・ヴァランドロー
次のグラン・クリュ・クラッセは、64シャトーとなります。
同じボルドーワインでも、強いタンニンを持ち、飲み頃を迎えるまでに時間がかかるメドックのワインに比べて、メルロ主体で造られ重厚ながらも柔らかなタンニンを特徴とするサン・テミリオンのワインは、ボルドーの赤ワインを飲み慣れない方にとてもおすすめですよ。
さすがに、中々簡潔にまとめるのが難しかったので、代表的な銘柄を参考にしていただければと思います🍷
格付けは、いわばファッション界でいうオートクチュールみたいな感じですかね。